こんな失敗はしゅっちゅうです。
半紙ならまだしも、半切の最初で間違えるとがっくりです。
「さぁ書くぞ」といった気持ちが腰砕け。
どこが失敗かというと、右のは1文字目から左に傾いてしまいました。
それもかなりの斜めっぷり!
これ以上書き進むのはあきらめました。
左のは、「路」の「各」の斜めの線が交差する部分にできる白い空間がつぶれています。
これもアウト。
練習の初期段階なら、後半の字を覚えるためにもすべての文字を書きますが、締め切り間近ともなればそんな余裕はなくなってしまいます。
気持ちを切り替えて、新しい紙に最初から書き始めます。
失敗した紙をそのまま捨ててしまってはもったいないので、書かれている部分を切り取り、残った何も書かれていない方を、いびつな形のままタンスの奥にしまっておきます。
将来小さな作品を書く機会があるでしょうから、その時に引っ張り出して適当な大きさに切り、再利用することにします。
この半切は1枚70円だったかな。
塵も積もれば・・・とはまさにこのことかもしれません。
書道で使う道具は、ほとんどが自然の素材を利用しています。
筆は動物の毛と竹、墨は松や植物油の煤と動物の膠、そして紙は植物の繊維といった具合。
限られた資源を使わせてもらっているのですから、できるだけ無駄にしないよう心がけが必要だと思います。