西荻窪から南に歩いて7~8分、店構えがあまりに小さくてわからず、だいぶ通り過ぎてから慌てて引き返しました。
席数は14、そのうちカウンターは10席あって、うちらも板前さんと向かい合っての席に座った。
ちなみにメニューはありません(笑)。
まずは肴が何品も登場、鯛の昆布締め、金目焼き、やりいかの煮物、シロウオ、炙った白子など、少量ながらどれも手が込んでいて味も上品。
飲兵衛にはたまらないお皿ばかり、寿司屋の肴はやっぱり最高。
落ち着いたらいよいよ握りがやってきます。
1カンがかなり小さいんだけれど、シャリの温度がまさに人肌そのもので、口に入れると米がフワッと広がる不思議体験。
一人1カンづつだから、簡単にお腹いっぱいになることもなく、何種類もいただくことができてすごく楽しい。
特に女性には嬉しいんじゃないかなぁ。
平目・小肌・目抜鯛(めぬきだい)・真いか・中トロ・春子鯛(かすこだい)・たいらぎ・〆鯖・赤身・玉子焼・穴子(塩)・穴子(たれ)・干瓢巻という豪華ラインナップでございます。
こんなにたくさんあったのに、醤油を一度も使うことなく食べたのは初めてですよ!
真いかや穴子は塩でいただいたけど、この加減が絶妙で身の旨味を強烈に引き出しています。
他のものは、素材の味だけで十分しっかりしてるんですよ。
あぁ素晴らしき江戸前寿司。
板さんとの会話も魅力の一つで、青柳の名前の由来や、関西の寿司との違いなんかを聞かせてくれる。
お酒が入っていい気分になってきたのか、そのうちカウンターの客同士で盛り上がるようになり、ヘンな一体感が生まれて心地よい空間にどっぷりと。
石川の冷酒をチビチビ舐めつつ、海の幸を思いっきり堪能しました。
鮨たなか (杉並区西荻南2-6-3)