まるで裁縫を始めるみたいだけど、けっこう書にも使える道具があるのです。
大画箋全紙(3尺×6尺)に何行も書くとなると、罫線が無いと確実に行が曲がること請け合い。
そこで登場するのがここにある小道具類です。
まずは題材の総字数から、上下左右の余白と行幅列幅をミリ単位で計算。
各12cmで7行なら、69x2+120x7=978(mm)といった感じ。
75cmの長いものさしをあてて、千枚通しで等間隔に穴を開け印をつけます。
そうそう、1m近い定規って、数千円もする高いものばかりで、実はちょうどいいのがなかなか見つからないんですね。
紙を半分に折って作業すると、真ん中あたりでずれたりしますから、そんな時は巻尺でチェック。
唐紙なんて適当で、平気で天地が1cmくらいサイズが違ってたりとか、微妙に斜めに裁断されてたりしてるので、このへんは前もって頭に入れておかなきゃなりません。
ひととおり穴が開いたら、ものさしに沿ってへらを引き、紙が破れない程度に跡をつけるのです。
この線は、裏打ちすると完全に見えなくなりますので安心してください。
もうね、狭い部屋でバサバサ畳んだり広げたり、あっちこっちに向き変えたりと、かなーりイライラする作業なんですよ。
必要に応じて縦横引いて、最終的には四角い升目が出来上がります。
文字が均等に配置されない作品もあるので、横線を引かずに縦の列幅だけわかれば済むことも多いですね。
小画箋半切に2行でしたら、手間をかけずに単に折るだけでいけます。
大きい紙になると、筆を持つまでにかかる準備の時間が増えるため、気持ちが乗ったときにすぐに書けない状況が生じてきます。
テレビでも流しながら、暇な時にこうした用意をしておくことが必要でしょう。
よそ見しててビリッと破きましたが。