年賀状の準備がスタート。
その一環として、まっさらの石から印を作りました。
こういう工作って、昔から好きなんですよ。
専門用語で、「篆刻」といいます。
石は「青田」というポピュラーな種類で、柔らかいのと安いので初心者に最適。
これは1顆¥57でした(やすーっ!)。
まずは字典や専門誌を調べて、題材の字体を集めます。
半紙に何度も練習して、原寸大に小さく書けるようにします。
画像は接写で大きく見えますけど、実際は一辺4分(約1.2cm)しかないんですよ。
次に、その原稿を鏡に映しながら、朱墨で転写していきますが、形が普通の逆なのでけっこう難しいです。
今回は朱文(文字の部分を残して彫る)ですが、白文(文字の部分を彫る)に比べて失敗しやすいので、遊びとはいっても細心の注意が必要です。
印が小さいせいもあって、かなーり細かい作業が続くのです。
サンドペーパーで平らにした印面を黒く塗り、そこに篆書で「觀山」と入れていき、間違ったらその部分を黒で塗ってやり直していく。
文字は基本的には右から左へ読むように配置するのが普通なのだが、「見」の右足(?)を長く見せたかったので、あえて反対の順序にしてみました。
あとは印刀を手に、朱色の線を残すように黒いところを彫り進んでいきます。
勢い余って線を削ったら即サヨウナラ。
目が慣れてきたら、休まず焦らず一気に仕上げてしまうのがポイントだと思うね。
一通りできたら、朱肉をつけて試し押し。
この瞬間がドキドキでたまりません。
太いところや、彫り残しなどをチェックしながら、何度か補正を加えていき、だんだんと当初のイメージに近づけていくのです。
出来上がりは、まぁ以前よりはいいかな、という程度で、線の質やバランス、余白の使い方、外枠の処理、などなど、全ての面で経験不足を実感しますよ。
彫るのに没頭している間はかなり面白いですから、気が向いた時には下手なりに作ってみようと思います。
完成形は年賀状でご覧いただけますのでお楽しみに・・・。